ファシリティマネジメント(ふぁしりてぃまねじめんと)
ファシリティマネジメント(ふぁしりてぃまねじめんと)
- ファシリティとは、施設や設備を意味する。すなわちファシリティマネジメントというのは、施設を管理することという意味である。
- ITでいう「ファシリティマネジメント」というのは、企業が保有するコンピュータやネットワークといった設備を維持管理し、良い状態を保つ考えである。
実際のファシリティマネジメント
システム環境の整備
- 情報システムは様々なシステム環境によって支えられているため、それが少しでもぐらつくと、システムに重大な損害を与える。常に一定の品質を維持したITサービスを提供することを考えなければならない。
- 地震・水害といった自然災害への対策
- 空調について
- サーバを運転すると、熱が大量に放出されるので、その熱を効率よく逃がすためのサーバの配置方法を考える。(下図参照)
- 熱を逃がしやすくするため、隙間の多い筐体を用いる。(下図参照)
- 落雷などによる瞬電・停電への対策
- サージ電圧(瞬間的に電気回路にかかる非常に大きな電圧のこと)プロテクト機能を有するOAタップを使用する。
- ノート型パソコンを使用する際、バッテリを外さずにAC電源に接続する。
(バッテリがサージ電圧を防ぐ緩衝材となるため) - 無停電電源装置を導入し、停電が発生した場合、バッテリの容量があるうちにデータなどを保存して電源を切る。
- 自家発電装置を導入している場合は、停電発生後ただちに自家発電装置に切り替えて業務を継続する。(定期的に自家発電装置の点検を行ておくこと)
- セキュリティについて
- パソコン(特にノート型パソコン)の盗難を防ぐため、セキュリティワイヤをパソコンに取り付けておく。(下図参照)
- IDカードや指紋認証などを使って、施設内の入退室を管理する。
システム環境の維持・保全について
- システム環境を最適な状態で使用できるように整備した後は、この状態を維持しなければならない。
- そのためには…
- 定期的に施設や設備を点検し、減価償却の期限が過ぎたものから順番に新しい機械に置き換えてゆき、古い資産を処分する。これにより施設や設備の寿命を延ばすだけではなく、快適かつ安全なITサービスを提供することができるようになる。
- 適切なタイミングで適切なサービスを確実に行うため、管理責任者を置くと同時にマニュアルを整備する。明確な維持管理計画を立案したのち、それを実行に移し、その計画がきちんと行われていることを確認しなければならない。問題があれば修正し、新たな維持管理計画を立案する。
(ちなみにこれは、ファシリティマネジメントにおけるPDCAである)
- 定期的に施設や設備を点検し、減価償却の期限が過ぎたものから順番に新しい機械に置き換えてゆき、古い資産を処分する。これにより施設や設備の寿命を延ばすだけではなく、快適かつ安全なITサービスを提供することができるようになる。
参考文献 FOM株式会社,よくわかるマスターITパスポート試験,FOM出版,2012,p190-p192
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