生物の観察について③
2013.05.13
カテゴリ:理科用語
生物の観察について③
- 皆さん、こんにちは。オフィス・宮島です。今回は「生物の観察について」第3回目をお送りいたします。第3回目の内容は「根・茎・葉の構造」です。
根について
- 「根」というものの役割は、次に示すものです。
- 自分自身(植物)を支える
- 水分や養分を吸い上げる
- 養分を蓄える
- また、根には多くの養分や水分を吸収できるよう根毛と呼ばれる細かい毛が生えています。これがあることで、表面積が大きくなります。
根の構造
- 植物の種類により、根の構造は2種類に分けることができます。
双子葉植物
- 双子葉植物は、次のような構造になっており、主根・側根と呼ばれています。
- 単子葉植物は髭(ひげ)のような根を持ちます。そのため、「ひげ根」と呼ばれます。
茎(くき)
- 植物の葉や花を支える部分です。表面的な形状は単子葉植物および双子葉植物において違いはありません。しかし、内部構造は大きく異なります。
- 上の図に示すように、単子葉植物だと養分や水分を運ぶ管の集まり(これを維管束という)がバラバラになっていますが、双子葉植物だと、維管束が規則正しく配置されています。
道管と師管とは?
- 道管と師管は用途の違いによって区別されます。
- 道管
水を植物全体に運ぶもの。内側にある太い管
- 師管
養分を植物全体に運ぶもの。外側にある細い管
養分や水分はどのようにして伝わるの?
- 養分や水分は浸透圧の違いや毛細管現象を使って植物全体にいきわたってゆきます。
- 浸透圧というのは、半透膜を通じて隔たっている2つの(水と砂糖水)溶液が、時間の経過とともに水が砂糖水のほうに移動するという現象です。
- 毛細管現象というのは、コップの中央に細い管を立てると、管の中をコップの液体が上がってゆくという現象です。
葉
- 葉は、日光を受けて、葉の内部にある葉緑素を使って養分を作り出すものであると同時に、不要な水分を外に吐き出す場所でもあります。
- 日光を受け、葉の内部にある葉緑素を使って養分を作り出すことを「光合成(こうごうせい)」といいます。
- また、葉から余計な水分を放出することを「蒸散(じょうさん)」といいます。この2つの用語は非常に重要なものです。しっかり覚えておきましょう!
葉の構造
- 葉の構造についてまとめた図をここに示します。
- 葉の裏側に、唇(くちびる)のようなものがついていると思いますが、これを「気孔(きこう)」といいます。ここから水分が水蒸気として放出されます。
- また、葉に養分や水分を伝える管のことを「葉脈(ようみゃく)」といいますが、単子葉植物と双子葉植物とでは大きく異なります。
- 単子葉植物の場合、葉脈は平行に配置されるのに対し、双子葉植物の場合は網の目状に葉脈が配置されます。