勉強お悩み相談7

物理や数学が嫌いな子供が多いのは何故ですか?

図44

  • 私は学習支援ボランティア事業に従事していますが、多くの子供たちに接してきたところ、「物理や数学が嫌い」と言っているのは女の子に多く見られます。(あくまで私の「肌感覚」なのでご了承ください)
  • その原因を私なりに分析したところ…
  • 数学の計算問題は「習った手順に従って処理すれば」必ず答えにたどり着けるので好きな子が多い一方、習った手順に従わなくても答えが出てしまう「文章問題」だと、AさんとBさんによって解に至るまでのプロセスが異なるため、それを読んで「なんでそれで答えが出るか」を考えると、パニックになってしまう(実際に私が示した解き方と高校の先生の解き方とは大きく異なるので、解説文を読んだ生徒はそこで戸惑ってしまうことが多い。その時質問してくる子は数学・物理好きになるが、質問に来ない子は嫌いになることがほとんど)
  • 数学で一次関数の式を書くとy=ax+bと書くのに、物理の等加速度直線運動の式はv=v0+atとなる。どちらも一次関数であるはずだが、使用している文字や書き方(従属変数=比例定数×独立変数+切片(数学)、従属変数=切片+比例定数×独立変数(物理))が違うため、お互い「違う式」と認識してしまい、混乱してしまう
  • 教育・先生のカテゴリに有ったある回答に「私はこの過程をどうやって出したかを聞きたい」と先生に聞いたところ、詳しく教えてくれるものと思っていたら「暗記しなさい」といわれ一顧にもされなかった…とあった。このことが「トラウマ」になって物理や数学が嫌いになるものと思われる
  • 数学や物理の成績を手っ取り早く上げようとして模範解答の「解き方」を長時間かけて暗記し試験に臨んでも、テストに全く同じ問題を出さないため、試験結果に反映されないことを経験する。その結果「勉強しても無駄」と考えるようになり、そのまま数学・物理から手を引いてゆく
  • 一番得意な分野で「点が取れる」と思って試験に臨んだ結果、非常に悪い結果に終わり、「私には数学のセンスがない」と感じ、挫折してしまう
  • 物理が嫌いになる最大の原因は「なぜこの数式にマイナスをつけなければならないのか」という非常に根本的な疑問になかなか先生が応えてくれないこと

…という感じでしょうか。学年が上がるにつれて物理と数学に境目がなくなってくるので、数学が嫌いな学生は「数学がもう1つ増えた」と感じるようになり、ストレスが倍になってしまうのでしょう。そこから物理も嫌いになってゆくのでしょう。