教育問題11

先生が生徒に厳しくするのは何故ですか?

図44

  • 生徒に「逆境でもめげない力をつけるため」です。詳しくは榎本博明氏の著書「ほめると子どもはダメになる」を読んでいただけるとよくわかると思います。
  • 榎本氏が言うには、「褒められて」育てられた子は…

①自己肯定感が得られない

②頑張る心を持てなくなるため、『何があってもやり通す』という意志が育たなくなる

③「先人の知恵からから学び取る」という謙虚な気持ちがなくなる

④③の姿勢がなくなるため、知識や技能を得るための努力を怠るようになり、「好きなこと」「楽しいこと」ばかり求めるようになるので、心身の成長がそこから進まなくなる

⑤(ある程度)厳しく接しないと、「叱られることに抵抗」を持つようになり、ちょっとミスなどを指摘されて叱責されると「鬱になった」「パワハラだ」と言い出して、すぐに仕事などを辞めてしまい、自分の立場をさらに悪くしてしまう

  • …というように、傲慢になるうえ、「ストレス耐性」がゼロになってしまい、引きこもりやニートを作り出すようになってしまいます。(いわゆる「意識高い系」というやつかな?)それらは社会にとってだけでなく、自分自身およびその家族や友人たちにとってもマイナスになるため、それを防ぐために敢えて「厳しく」接しているのです。
  • 実際、私自身も20代前半~後半にかけて「叱られ慣れていなかった」ため、ちょっとミスなどを上司などから指摘されると、気分がズーンと落ち込み、大学院や会社を休んでいました。その結果、自分の望む進路より大きく外れてゆき、大いに焦った経験があります。
  • 確かに、ミスをして、そこを厳しく指摘する・される…という行為は気分がいいものではありません。ですが、様々な「失敗」や「失態」を「指摘してくれる人」がいて、初めて自分を振り返り、反省することができ、次に進むことができるのだ…というのを30過ぎて独立してから身に染みるようになりました。(いまだにミスを指摘されるとカーッと来るときはありますが)
  • ただし、「厳しく接する」をはき違えて「感情の赴くままに怒鳴る」というのは指導する方にとっても指導されるほうにとってもマイナスにしかなりません。そこだけは注意してください。