エミュレータ(えみゅれーた)
エミュレータ(えみゅれーた)
- エミュレータとは、本体異なる機器環境で動作するソフトや装置のことである。もともとEmulateとは、「見習う」「模範とする」という意味である。また、「~に匹敵する」という意味もあり、今日われわれが使用している「エミュレータ」という意味は後者に近い。
エミュレータの歴史
- エミュレータが開発された歴史は古く、戦後10年ほど経過した1958年までさかのぼる。1958年にIBMが世界で初めて商用コンピュータ「IBM709」にエミュレーション機能を搭載した。1980年代になると、アーケードゲームなどの娯楽産業が勃興した。稼働時間が非常に長いアーケードゲームの筐体は定期的にメンテナンスしなければならない。そこで、筐体のメンテナンス中にアーケードゲームをほかの装置で「アーケードゲームの筐体に匹敵する性能」を再現する方法が研究され始めた。
- また、ゲーム産業だけではなく機械産業や航空産業でもエミュレータは利用されている。工作機械や航空機は非常に大きく、装置全体の検査は困難であるしコストも莫大である。そこで一部の部品をエミュレータに置き換えて全体検査の代替としている。
- 1995年にWindows 95が登場して爆発的にパソコンが普及し始めてからしばらくすると、「パソコン上でレトロゲーム(昔のゲーム)を遊ぼう」という機運が高まり、Windows上で動作するエミュレータの開発・研究が有志の手により始まった。2007年にはiPhoneが登場してからは舞台をパソコンからスマホに移して開発・研究が行われている。
エミュレータの特徴
- エミュレータは実機(ゲーム機)での再現性を重視しているが、実機にはない機能が搭載されているのもエミュレータの特徴である。
- どの場面でもセーブ・ロードが可能(ステートセーブ・ロード機能)
- 速度調節機能
- BGM録音機能
- チートコード※使用可能
- USB接続のゲームパッド使用可能
- スクリーンショット撮影機能
- プレイ動画録画機能
- オンライン対戦機能搭載
※「ゲーム開始時からレベルが最高」とか「ゲーム開始時から所持金MAX」といった「ずる(チート)」ができる、プログラム内にある数値を調整するプログラムのこと。
- 上に挙げた機能は、実機には搭載されていない機能である。これをフル活用することによって、昔のゲームをより深く味わうことができるのもエミュレータの醍醐味である。
エミュレータの種類
- パソコン(Windows搭載PC)で動作するエミュレータは以下の通りである。
コンシューマ機
- ファミコン(ファミリーコンピュータ)
©任天堂
- スーパーファミコン
©スクウェア・エニックス
- ゲームボーイ
©USE Co.,Ltd.
- プレイステーション
©SONY
- プレイステーション2
©スクウェア・エニックス
- セガサターン
©RED/SEGA
- ドリームキャスト
©バンダイナムコ
- PCエンジン
©ハドソン
パソコン
- MSX
©アスキー
- FM-TOWNS
- PC9801
©コーエーテクモゲームス
- Windows(バーチャルPC)
アーケードゲーム
- MAME
©コナミ
エミュレータを起動するために必要なもの
- エミュレータを起動するために必要なものは次の3つである。
- パソコン(これにエミュレータをインストールする)
- エミュレーションソフト
- ゲーム
- エミュレータを所有することは違法ではないが、エミュレータを起動してパソコンで遊ぶためのゲームをサイトからダウンロードすることは違法であるので、注意すること!
- エミュレータ本体は、海外サイトからダウンロードするか、本屋に行ってエミュレータに関する書物を購入すると入手できる。
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