勉強お悩み相談17

これからの教育はどのように変わると思いますか?

図44

  • 回答リクエストありがとうございます。そして回答が遅くなり申し訳ございません。
  • ご質問に関してのHidezumi Inoue氏が述べておられるように、教育は「教育熱心な人たち」と「教育にそれほど関心の人たち」の二極化が進むと思います。実際に私が携わっていた魚津市の学習支援ボランティア事業では、ひとり親家庭の多くが「そんなに一生懸命勉強しなくてもいいや」と答えていました。それを真に受けて「まじめにやらなくてよい」と指示を出すお役所もお役所ですが、これを聞いて、私は「彼らの多くはアッパークラスに成り上がるチャンスを自ら放棄しているな。これを何とかしない限り、格差は永久に是正できないだろう。なぜお役所はそれを解決することを考えないのか」と考えるようになりました。これを通じて世帯所得と学歴および学力、やる気に強い相関関係があることは間違いではない…ということを肌で知ることができました。
  • 富山県随一の進学校に合格した私の教え子は、経済的困窮にめげず、そこからの脱却し国家公務員になることを志すために、その学校を選択しました。それを援助するために、環境をある程度こちらで整えた結果、現在彼は無料で最高の教育を受けることができる(富山県随一の進学塾の授業料全額免除を取得)…という、勉強するには最高の環境を手に入れました。このような情報を知っていれば、いくらでも授業料の負担を軽減することができる…ということを実例をもって学びました。

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  • これに付け加えて、これからの教育は…
    • 世帯所得が高いほど、高度な教育を受けることができるようになり、世帯所得が低いほど学校の学習「だけ」に甘んじなければならなくなる。そのような生徒をサポートする仕組みができるだろうが、ほとんどは資金難で長期間開催することが困難になるだろう

    • 学校の先生の忙しさは当分解消しそうになさそうなので、公立学校の授業レベルは改善されない一方、莫大な投資ができる私立学校は授業のレベルはより高くなり、私立の教育レベル>公立の教育レベルが今まで以上に顕著になる

    • 詰め込み型から「考えて表現(人前で話す、文章を書くなど)する」授業になるため、知識に加えコミュニケーション能力が問われるようになる

    • パソコンなどIT機器に強い学校や塾は、エドテックを駆使して最先端・最新の情報に接することができるうえ、より自由な校風になる。一方、それに弱い学校は今と変わらない堅苦しい校風になる。その結果、その学校では不登校になる学生が増加する可能性が高くなる

    • 世帯年収の減少により、大学の学費を払うことが困難になるため、多くの学生が大学進学を諦め、就職を選ぶようになるので、大学進学率が低下する。また、就職した学生もやる気があれば、お金を貯めて改めて大学受験に挑戦するであろう。ゆえに、就職してから大学に進学する学生が増加すると思われる

    • 国を挙げて英語の教育を徹底するが、英語嫌いの学生を量産する

    • 情報格差が学力格差、ひいては所得格差を生む教育システムになる

    • AIなどの最先端の情報技術を教えることができる先生が極端に不足するため、ITにますます疎くなる。また、実業高校や職業訓練学校などの専門学校でも「古い」技術を教える(これは偏見があると思いますが)ため、卒業し世の中に出ると、学校と会社が要求する能力のギャップで就職に苦戦する…などなど多数

…という具合になるのではないでしょうか。