教育問題16
日本の義務教育に飛び級や留年制度が導入されたらどうなると思いますか?
- ホントのことを言いますと、日本の義務教育に留年制度はあります。ただ、「死文化」しているため、
使われていないのです。
- しかし、実際に留年が適用された事例があります。その事例はこちらにあります → 原級留置 - Wikipedia
- 死文化している留年制度を義務教育課程に入れるとこのような問題が出ると思います。
- 学生にとって留年というのは大きな「屈辱」であるため、同期と一緒に進級できなかったことがトラウマとなる。その結果、留年宣告を受けた学生はほぼ100%不登校になる
- 3月まで同級生だった友人が、4月から先輩後輩の関係になるため、今までうまくいっていた人間関係に大きなヒビが入る
- もう一度同じ学年の勉強をするため、生徒にとって非常に退屈である
- 「留年」がトラウマとなり、勉強嫌いを量産してしまう
…というわけなので、むやみやたらに留年制度を導入するのはどうかと思います。私の場合は「仮進級」のほうが良いと思います。基準に達していない授業の特定の科目だけもう一度受けなおしてテストを受け、合格点に達したら、今いる学年に復帰させる…というのがベターだと思います。
- もし、年下の学生と一緒に授業を受けるのが嫌だ!と生徒が言った場合は、先生と生徒のマンツーマンでその部分だけ「補習」を行いテストをすればよいと思います。
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- これは高専の学生だった時、電気回路を教えていた教官が話していたことなのですが、「留年した学生は、最初は悔しさから一生懸命勉強するが、ゴールデンウイークを過ぎたあたりから今度は「寂しさ」に苛まれ、勉強に手がつかなくなる。そして成績が振るわなくなる。その結果、「退学」という決断を自らして高専を去ってゆく」とのことです。
- そのような理由から、私は義務教育課程では留年はさせないほうが良いと思います。飛び級はあってもよいですが。この場合は年上と一緒に勉強しなければならないため、飛び級で進級した学生はそのストレスに悩まされることになります。
- 私は義務教育課程には留年制度・飛び級制度は入れないほうが良いと思います。やむを得ず導入するのならば、仮進級制度と進級・卒業判定試験だけで十分だと思います。あと、補習の強化ですね。
- 入学も卒業も塾と同じように好きな時期に入学して、最長で一定期間(法律で定められた期間)在籍し、その間授業を受けながら何度も進級・卒業判定試験を受けて、合格した時点で「卒業」とすればよいと思います。