コイルに鉄心を入れるわけ
2014.02.06
カテゴリ:理科用語
コイルに鉄心を入れるわけ
- 皆さんおはようございます。オフィス・宮島です。今回は「コイルに鉄心を入れる理由について解説いたします。
- 皆さん電磁石を見たことがあると思います。銅線をグルグル巻きにしたもの(コイル)の中心に鉄の棒やリングがついているのを見ていると思います。
画像引用元 OGI TONE Web
- なぜコイルの中に鉄心を入れるのでしょうか?
鉄心を入れる理由
- 電磁石の磁力はコイルに流す電流とコイルの巻き数に比例するという特性があります。また、鉄には磁力線を「きわめてよく通す」という性質を持っています。そのため、磁力線の通りにくさを示す磁気抵抗が小さくなります。実際に計算してみましょう。
断面積100平方センチメートル、長さ1mの鉄心を入れたときと入れないときの磁気抵抗は…
- コイルに何も入れない場合
Rm1=1/(4π×10e-7)×1/0.01=7.957×10e+7[/H]
即ち磁気抵抗は7900万毎ヘンリー
- コイルに鉄心を入れたとき
Rm2=1/(4π×10e-7・2000)×1/0.01=39778[/H]
即ち磁気抵抗は4万毎ヘンリー
- これからわかるように、鉄は空気中の2000分の1という磁気抵抗値であるため磁力線が非常に通りやすく、簡単に電磁石の磁力を上げることができるからコイルの中に鉄心を入れるのです。わかったかな?
本日はここまでといたします。ご清聴ありがとうございました。