比熱とは?

比熱とは?

  • 皆さんこんにちは。オフィス・宮島です。本日は「比熱」について解説いたします。
  • 以前「水の温度を1度上げるにはどうしたらよいか」について解説いたしました。今回は「物体の温度を1度上げるための熱量」を決める性質である、比熱について調べてみましょう。

比熱の定義

  • まず、「比熱」とは、どのように定義されるものでしょうか見てみましょう。

正しくは「比熱容量」と呼ばれ、圧力または体積が一定の条件の下で、単位質量(1gや1kg)の物質を単位温度(1℃あるいは1K(ケルビン:絶対温度))上昇させるために必要な熱量のこと。

  • これを読んでもわからない…という方はこのように覚えておいてください。

「自分がいる環境で、ある物質1グラムないし1キログラムの温度を1度上げるのに必要な熱」

比熱が違うと何が起きるのか?

  • では、各々の物質による比熱を見てみましょう。
物質名比熱[cal/(℃・g)]比熱[kJ/(K・kg)]
14.184
ガラス0.1~0.20.41~0.83
食用油0.52.09
エタノール0.62.51
0.461.92
0.090.37
0.10.41
アルミニウム0.20.83
マグネシウム0.241.00
0.060.25
0.030.14
  • これを見てもらうとわかると思いますが、水の比熱が最も大きく、金属の比熱は非常に小さいことがわかります。このことから、次のようなことが言えます。

水は熱しにくく冷めにくく、金属は熱しやすく冷めやすい

  • 冬場でも、湖や海の深いところでは地上に比べ「暖かい」と感じますよね。それは、比熱が大きいからなのです。また、フライパンや鍋などの調理器具に鉄(主にステンレス)や銅、アルミニウムを使用しているのは、これらの金属は「すぐに温まる」からです。

鍋

  • ちなみに、山梨県や北海道で湖が凍結することがあり、その時の湖の温度分布はこのようになっています。

湖の水温

  • これからわかるように、水面では氷になっているので、氷点下になっています。水面下では約0度、湖底付近では約4度となっています。もし、水の比熱が小さかったら、湖全体が凍結し、魚も凍死しているはずです。比熱が大きいため、どんなに寒くなっても湖全体が凍結することがないのです。

本日はここまでとします。ご清聴ありがとうございました。

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