金属製品はなぜ大量生産できるのか?

金属製品はなぜ大量生産できるのか?

  • 皆さんこんばんは。オフィス・宮島です。今回は「金属製品は大量生産に向いているのか」について説明いたします。
  • 皆さんも見たことがある(大抵一家に一台はある)自動車ですが、ボディ、シャーシなどは金属でできています。しかも同じ形の車がたくさん走っています。なぜでしょうか?

スズキ・スプラッシュ

  • 車というのは、ボディは鉄板、シャーシや骨組は金属の棒を組み合わせて作っています。ここで思い出してほしいのですが、金属には次に示す4つの性質があります。
  1. たたくと薄い板にすることができる。また引き延ばすと長く伸びる(展性・延性)
  2. 磨くときらきら輝く(金属光沢)
  3. 電気をよく通す
  4. 磁石にくっつく(アルミなどはくっつかない)
  • 上に示した1番の性質を活用することで、ボディやシャーシ、骨組を作成することができます。
    ボディの場合、金型の間に鉄板を入れ、プレスすることで形を作ることができます。

プレス加工

  • 原理図を書くとこのようになります。

プレス加工の原理

  • このようにすると、ハンマーでたたいて形を作るより素早く大量に製品を作ることができます。だから大量生産ができるのです。ただし材料にもよるのですが、金型を外すと材料が持つばね性により形が変わる「スプリングバック」と呼ばれる現象が発生します。それを防ぐため、何度かプレスを行って金型の形を材料に転写します。
  • 金型の形を材料に転写するため、金型に傷やへこみがあると、材料にそれも転写されてしまうので、プレス加工を行う前には金型に傷・へこみがないことを必ず確認します。そうしないと出来上がった製品に傷やへこみが入り、商品価値がなくなってしまうからです。

本日はここまでといたします。ご清聴ありがとうございました。

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