氷が溶けてゆく…
氷が溶けてゆく…
- 皆さんおはようございます。オフィス・宮島です。今回は「氷の溶け方」について解説いたします。
- まずはこのニュースをご覧ください。
氷の結晶構造が崩壊し、解けて水になるきっかけをコンピューターのシミュレーションで解明したと、
総合研究大学院大(神奈川県葉山町)の院生望月建爾さんらが英科学誌ネイチャーに発表した。
岡山大の松本正和准教授や分子科学研究所(愛知県岡崎市)の大峯巌所長との共同研究で、
さまざまな化学物質の構造や水を含むたんぱく質の構造が変わる仕組みを解明するのに役立つという。
水分子は小さな水素原子2個と大きな酸素原子1個から成る。固体の氷では、分子が六角形の
網を構成するように整然と並んでいる。しかし、温度が上昇すると分子が揺らぎ出し、分子同士の
結合が切れて六角形の形が崩れる所が現れる。望月さんらはこの結合の切れ方に注目し、
分子間に働く力の計算を繰り返した。
分子が揺らいで結合が切れ、六角形の形が崩れても、初めのうちはすぐつながって元に戻る。
しかし、温度上昇で揺れがひどくなると、つながる際に間違った分子の組み合わせが発生してしまい、
連鎖的に組み替えが起きて結晶構造が崩壊することが分かった。
- 図で書くと、このようになります。
- これはいったいどのようなものかというと、氷の状態では、水素原子2個、酸素原子1個(水分子)が規則正しく正六角形に配置されているが、温度が上昇すると分子の振動が大きくなることで、規則正しく並んでいる結合とは異なる部分が生じ、それが連鎖的に起きて水になるというものです。
- 固体・液体・気体の状態変化については後日改めて解説いたします。ここで押さえておいてほしいことはただ1つ。分子の動きやすさとしては、固体<液体<気体となります。
本日はここまでといたします。ご清聴ありがとうございました。